強迫性障害(OCD)とは
強迫性障害(OCD)とは、自分の意に反して不快な考え(強迫観念)が頭に浮かび、その不安を打ち消すために特定の行動(強迫行為)を繰り返さずにはいられない病気です。
本人は「やりすぎだ」「無意味だ」と自覚していても、やめようとすると強い不安に襲われるため、日常生活に多大な支障をきたします。これは性格や根性の問題ではなく、脳の特定の部位(眼窩前頭皮質や基底核など)のネットワークの不具合が関係していることがわかっています。
不合理だとわかっているのにやめられない苦しみは「治療できる病気」です
少しでもご不安がある方は、ひとりで悩まず医師や医療専門職に頼ることも大切です。
強迫性障害(OCD)の2つの要素
- 強迫観念(頭に浮かぶ不安)
- 手が細菌で汚れているのではないか(不潔恐怖)
- 戸締まりや火の元を忘れて火事になるのではないか(確認恐怖)
- 誰かを傷つけてしまったのではないか(加害恐怖)
- 物が左右対称に並んでいないと気が済まない(不完全恐怖)
- 強迫行為(不安を解消するための行動)
- 何度も手を洗う、除菌を繰り返す。
- 家を出た後、何度も戻って鍵やガスの元栓を確認する。
- 特定の儀式的な手順で物事を進めないとやり直す。
「単なるこだわり」と「強迫性障害」の境界線
- 自覚症状:自分で納得して行っている「こだわり」とは異なり、「強迫性障害」の場合は、不合理、無意味だと感じて苦しい。
- 費やす時間:数分程度で済む「こだわり」とは異なり、「強迫性障害」の場合は、毎日1時間以上、あるいは数時間を費やす。
- 生活への影響:仕事や家事に支障はない「こだわり」とは異なり、「強迫性障害」の場合は、遅刻が増える、外出できなくなる。
- 苦痛の度合い:やらなくても不安は少ない「こだわり」とは異なり、「強迫性障害」の場合は、やめようとするとパニックに近い不安が起こる。
当院(慈友クリニック)での治療アプローチ
- お薬による治療:セロトニンの働きを整える「SSRI(抗うつ薬)」を中心に使用します。これにより、強迫観念による強い不安の波を穏やかにします。
- 曝露反応妨害法(ERP):認知行動療法の一つです。
あえて不安を感じる状況に身を置き(曝露)、そこで強迫行為をしないで我慢する(反応妨害)練習を少しずつ行い、脳を不安に慣らしていきます。 - 包括的なサポート:強迫性障害は完治までに時間を要する場合もあります。当クリニックでは患者さまのペースに合わせ、医師とスタッフが連携して回復を支えます。





